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魔術師マイシェラのパスファインダー日記

D&D初心者がパスファインダーTRPGのプレイを日記風味につづってみました。

ラッパンアスクその4 奇妙な粘体

理不尽の寄せ集めみたいなラッパンアスク。
扉を開いた先は、礼拝堂のような何かだった。

木製の長いすが、30ftほどにいくつも並んでいる。
邪教徒さんたちは、ここで隠れながらオルクスにお祈りを捧げてたんやろか?

 

埃のつもった床に靴底を滑らせて思いにふけっていたら、マダナイちゃんが隠し扉を見つけてくれた。
罠がないことを確認して開けると、そこにあったのは黒い棺のようなもの。
ディテクトマジックで魔力のオーラを感知したとたん、棺を開けて出てくる黒い骸骨。
何も映さぬ黒い双眸がウチらに対する明確な敵意を見せてきた、気がする。

とはいえたった1匹のちょっと強いスケルトンでは足止めにもならない。
「ラガシエルさまの名のもとに!」と、強くマルコが叫んで骸骨戦士を粉砕する。

相変わらずアンデッドには容赦の欠片もない。まあ、する必要もないけれど。


* * *


足を進めていくと、自然洞窟と人工のダンジョンが入り混じるのが分かる。
土砂で埋まっている区画や、ネズミ穴があったりと、中々歴史を感じさせるじゃない。

マダナイちゃんがヒュウ♪と口笛を吹きながらダンジョンの壁などを書き取る。
こういうものもネタに使えるらしいけど、ウチには絵本のことはよくわからない。

副業の罠探知もちゃんとやって欲しいんだけどと言ったら、

「ちゃんとやってるわよ。ソコとアッコとアソコ、罠あるから踏まないでね」
と、壁や私の足元を指差して、肩をすくめてフフんと言われてしまった。

なるほど、失言だった。
彼女がそのあと罠を見逃して、マルコが毒にかかったのを無視するならばだけど。


* * *

 そのエリアは、壁が人工物から自然物に変わっていた。

色々と掘ったり整えたりが忙しい建物だったらしい。

忙しい変化の末のトイレのような鼻の曲りそうな匂いの漂うエリアを前にして、
「嫌な予感、するなあ」と、マダナイちゃんが唸った。
狭いところって警戒しちゃうよね。

「でもまあ、トイレに罠を張るような道理もないんでないの?」
「まあ、それもそうなんだけど……」

自分の直感と経験のどちらを信じるかで、ちょっと迷った苦笑いを浮かべる彼女。
可愛らしくて目の保養になる。が、結論だけでいうと、信じるべきは前者だったらしい。

 

GM『くささの元がやってきますんで、頑健セーブお願いします』

  「――――!?  何かが来ますっ!」

マダナイちゃんと他愛ないおしゃべりをしてた私たちに、マルコたちが叫ぶ。

と同時に、深穴から奇妙な色の粘体が飛び出てきおった。
大きさは4ft*4ft程度かな? 動くたびにぶにょぶにょ音がする。

深穴から出てきたのは、あらゆる攻撃を無効化する恐ろしいバケモノやった。

「げげ、あれは・・・・」 冷や汗が流れる

おそらく深穴の壁に擬態したのが飛んできたに違いない。ミミックというやつや。
正式名称は「ミューテーテッド・キラー・ミミック」というらしいが、別の通り名がある。

おぞましきその名は「ダング(うんこ)・モンスター」。乙女が口に出す言葉違う。
異様な呪文抵抗と、異様なダメージ減少を兼ね備える粘体の、文字通りモンスターだ。
マジックミサイルもファイアーボールも通じない。魔術師の天敵。
おまけに武器で攻撃すれば絡みつかれ、何もしなくても押し倒してくる危険な存在。

 

GM『酸とか炎とか、ほぼあらゆるエネルギーに完全耐性と、ダメージ減少とそれから呪文抵抗が30以上あります。』

 

流石にそんな連中にかまってはいられない。
ウチは、即座に落とし穴を作る魔法、<アシッドピット>をキャストする。
ハマれば一撃で大抵のモンスターはお陀仏になる、ウチの取っておき。

まあとっておきなのは、相手のマジックアイテムも壊すからなんやけどね。

 

GM『反応セーブはそこまで高くないんですが……(コロコロ)あ、避けましたね』

PL「のぉぉぉぉぉー!?」 

 

必殺の呪文は、まさかのハズれ。プレイヤーの叫びが響く。
粘体は地面に開いた酸の満たされた落とし穴を軽々と飛び避けた。

「うっそ、外した!?」
「呆けてないでマダナイとマイシェラは下がってください!」

マルコたちの怒号が響く。いけない。下がらないと邪魔になる。
慌ててる間に、ミミックがマルコに絡み付いてきた。このままだと取り込まれる。

「っく、やっかいなっ!?」

「その粘液はお酒とか溶剤とかで溶かせるけど、持ってない?」

「流石にそこまでの用意は・・・」

冷や汗を流すマルコに、救いの主が現れる。

「じゃじゃーん、<こんなこともあろうと>お酒がここにあるわ!」

すかさず、マダナイちゃんが酒瓶の栓を抜いて溶かして難を逃れる。

いつも思うんだけど、どこから取り出すんだろう。

とはいえ2つめはないだろうし、暢気に応戦してる暇なんてない。

マルコはそのまま、触手からの攻撃を避けるために移動魔法で離脱する。

便利だなー、神様の魔法って。 

 

「マルコ!離脱しましょう!私が殿を行きます!」

「心得た! フリーダム・オブ・ムーブメント!」
マルコが神に祈ると共に、リオネルがあらゆる妨害を弾く加護を受け取った。

これでミミックからの絡みつき攻撃は通じない、らしい。

とはいえ、こちらのの攻撃も通じないのだから逃げるしかない。

 

「せえ! ゃぁ!」

気合を入れた一撃で、ミミックからの触手を切り払ってかわすリオネル。

最後尾を任された彼を執拗に追いかける触手の鞭。

それでも最後はスピード負けして、なんとか逃げ切ることができた。

 

こんなんがまだまだたくさんいるって考えたら、

ラッパンアスクが難攻不落のダンジョンっていうのも、分かるような気がするなあ